おくすりのじかん
凜太郎は幼いころから病弱と内向的な性格で
不登校だった。

両親はともに 会社経営と美容師と
忙しく 一人ぼっちの殻に閉じこもっていた。


朝やってくる 凜太郎の好物の乳酸飲料の配達にくる
うちの母親は面白くて気に入っていたので
挨拶したり外の様子やたまには 
娘の私の話を聞くのが 幼心に楽しかった。


「祥子さんとは他人な気がしなかった」

家が裕福でも 孤独に苛まれていた凜太郎が
心を許したのが なんとも うちの母親だったのがビックリ。


あの日 公園で子犬を抱いて泣いている私を
閉じこもった部屋の窓から見ていた。



長い時間泣いてた私が去ると
見慣れたおばさんがやってきた。


凜太郎は思わず窓を開けて

「その犬 僕 欲しいから 連れてきて」と叫んでいた。



母親はいつもさびしい思いをさせている
凜太郎への負い目から
犬を飼うことをすぐに認めてくれた。


その代りお世話は絶対自分がするって約束で。


それから凜太郎と子犬の生活が始まった。
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