おくすりのじかん
去年のクリスマス

家族で恒例の食事に出て 
二 三日前から少し食欲がなかったチョコに
ホテルで予約していた犬用のケーキ―を購入して 家に戻ると


出迎えてくれるチョコの姿がなかった。

おかしいな


いつものリビングのチョコのベットから
首を少し上げて キュンキュンと鳴いた。


「どうした?チョコ」

一抹の不安を覚えて駆け寄ると
凜太郎の手をゆっくり 三度舐めて
パタリと首を倒した。


「チョコ?」


何度も何度も名前を呼んだけど チョコはもう
目を覚まさなかった。



「俺が帰ってくるのを 必死に待っててくれたんだ」


凜太郎の目から涙があふれ出たとき
私は嗚咽が止まらなくて


抱き合って泣いた。


凜太郎の人生の中で
あの子犬が寄り添って生きてきて
そして永遠の別れを経験して・・・・・・・


涙声の凜太郎が言った。

「チョコが祥子さんに会わせてくれたんだ」


私と凜太郎の不思議な縁はあの子犬が
結び付けてくれていたんだ・・・・・・・・。

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