私立聖星魔法学園
「あ、あの。トラックの運転手の方は・・・」




親切なおじさんに恐る恐る聞く






「たしか軽い骨折じゃなかったかな?命に別状はないはずだよ」






「そ、そうですか!すみません!もう大丈夫なので・・・ありがとうございました!!」




おじさんの言葉を聞いて逃げるようにその場を去る








(まただ・・・)





自転車をこぎながら思う






(また、人を傷つけた…!)








物心つくころからよく事故に会って、それでも今まで一度も怪我をしたことがない





いつも怪我をするのは相手のほう





酷いときは手術しなきゃいけないほどの大怪我をする人もいる








(なんで・・・・?)





目に涙が浮かぶ





(なんでいつもこうなるの・・・?)







「もう・・・だれも傷つけたくないのに・・・・・」





誰にも聴こえない声でつぶやく













そしてただひたすらに自転車をこいだ
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