Voulez vous du chocolat?






「……か、固まった?」


「うん、これくらいならいいんじゃないかな」



そして、寒い調理室で待つこと数十分。


冷蔵庫から取り出す。



「味見させてよ。一個ちょーだい」


「え、何言ってんの!?
 ダメに決まってるじゃない!」



あーん、と口を開ける神無月君。


だけど、あげられるわけない。



……これは、神無月君のために作ったんだから。


こんな状態であげられないわよ。



……その彼に作り方教わったんだけどね!



「ちぇー。まぁ、しょうがないか。
 それで告白するんでしょ?」


「……そうよ」

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