Voulez vous du chocolat?


そう言うと、腕を放し、チョコレートを代わりに取る。


袋を開けて、チョコクランチを一個口に放り込んだ。


そのとたん、顔をうずめて笑い出す。



「え……な、何っ!?」


「いや……よくよく考えれば、変な状況だと思ってさ」


「それは……あたしも思ったわよ!」



でも、どうしても神無月君を引き止めたかったし。


……あたし一人じゃチョコレートも作れなかったし。




「……で……。
 ど、どうかな? 味……」


「マズい」


「えぇっ!?」



マズい!?


しかも即答!!!

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