キミが、好きです ~茜色の空の下~
「拓、今日何日だっけ?」
「はー?お前、ボケすぎ」
バカにする拓を割り込んで
一ノ瀬が『1月8日月曜日だよ!』と
日にち以外にも、詳しく答えてくれた。
俺が引っ越すのは……
1月23日……。
あと、2週間ちょっとか……。
――ボンヤリ考えていると、
どこからか着信音が聞こえた。
「俺じゃねぇ、一ノ瀬?」
拓が自分の携帯を確認しながら言った。
「あたしじゃないよ」
「俺も違う。……こころじゃん?」
一ノ瀬と俺が携帯を確認する。
こころは自分のじゃないと思っているのか、
ポケーッとしながら俺らを見ていた。