キミが、好きです ~茜色の空の下~






「拓、今日何日だっけ?」


「はー?お前、ボケすぎ」


バカにする拓を割り込んで


一ノ瀬が『1月8日月曜日だよ!』と



日にち以外にも、詳しく答えてくれた。





俺が引っ越すのは……






1月23日……。




あと、2週間ちょっとか……。





――ボンヤリ考えていると、


どこからか着信音が聞こえた。




「俺じゃねぇ、一ノ瀬?」


拓が自分の携帯を確認しながら言った。






「あたしじゃないよ」


「俺も違う。……こころじゃん?」



一ノ瀬と俺が携帯を確認する。




こころは自分のじゃないと思っているのか、



ポケーッとしながら俺らを見ていた。















< 194 / 260 >

この作品をシェア

pagetop