ナナイロのキセキ
「・・・今の人は、知り合い?」

私の態度に疑問を感じたのか、亮一さんは何気ないように尋ねてくる。

「知り合いというか・・・お客さんです。」

「客?」

「はい・・・。」

「仲、いいの?」

「えっ・・・?いえ・・・。」

否定したものの、今の状況だと、逆に誤解されてしまうかもしれない。


(ちゃんと説明した方がいいのかな・・・。)


そう思った私は、付け加えるように話をする。

「さっきは・・・その・・・食事に誘われたんですけど、断りました。」

「・・・・・・そっか。」

考えるような沈黙の後にそう言うと、亮一さんはそれ以上何も言わなかった。


(納得してくれたみたいだけど・・・・。

あんな状況だったし、やっぱり、心配してたりするのかな。)


その後二人で食事をするものの、

お互いに、どこか遠慮しているような、気持ちを計っているような、

どことなく、そんな雰囲気が漂ってしまう。


(一か月ぶりなのにな。)


亮一さんがやさしいのは変わらないけれど。

その微妙な雰囲気は、結局帰り際まで変わらずに、私は寂しくて、

悲しい気持ちになっていた。



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