ナナイロのキセキ
前回と同じく下りホームまで送ってくれた亮一さんに、

私は、勇気を出して聞いてみる。

「あの・・・怒ってますか?」

「え?」

「なんか、今日はずっと・・・いつもと違うから。

もしかして、なにか・・・誤解されてるのかなって気がして・・・。」

いつもと違うのは、多分、私も同じなのだろうけど。

どうしても、亮一さんの気持ちが聞きたかった。

言おうかどうか迷っていたようだけど、

しばらくしてから、亮一さんはゆっくりと話し出す。

「・・・怒ってるというか・・・。ちょっと、ショックは受けたかな。」

「ショック?」

「さっきの・・・食事断ったって言ってたけど、

連絡先、受け取ってたよね。」

「あ!あれは・・・!無理やり渡された感じで・・・。」

怒りを隠すように、少し苦しそうな表情で話す亮一さんに、

私は反論する。

「受け取れないって、言ったんですけど・・・。」

「・・・。耳に、キスされてるようにも見えた。」

「!!!」

関口さんが、耳元で囁いた場面を思い出す。

「近くで、話されただけですよ・・・。」

言いながら、私の胸はざわざわと騒ぎ出す。









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