ナナイロのキセキ
そんな亮一さんをじっと見つめていた関口さんは、「ふーん」と言ってから視線をはずした。

「・・・オレ、やっかいなこと、嫌いなんですよね。」

「は?」

突然の関口さんの態度と言葉に、亮一さんが首をかしげる。

「牧野さんはめちゃくちゃオレのタイプだったんだけど。

予想以上にオレになびかないし、なんだかこんな彼氏がいるし。」

「・・・どういう意味ですか?」

怒りを抑えるような亮一さんの声。

苛立つように関口さんを見据える。

「だから、やっかいごとは嫌いなんですよ。

ドロドロした三角関係とかね。

彼氏、オレの苦手な・・・なんかめんどくさそうなタイプだし。」

「は!?」

フフン、と鼻を鳴らす関口さん。

明らかに、亮一さんが憤慨しているのがわかった。


(うう・・・。どうしよう・・・。)


そんな様子をどうすることもできず、私はオロオロしてしまう。

「身を引くついでに教えてあげよっかな。

牧野さん、かわいくてまじめで・・・それでいて隙だらけだよ。

放っておいたら、また他の男に声かけられるんじゃないの?

気を付けてね、彼氏。」

「・・・ご忠告ありがとうございます。でももう大丈夫ですから。」

挑発するような言葉にも負けず、淡々と答える亮一さん。

それに対する関口さんは、いつものように「ふーん」と言って笑うと、

手をひらひらと振って行ってしまった。

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