ナナイロのキセキ
(店長、最後なんか変だったな・・・。)


そんな印象を受けたものの、いやいやいや、それどころじゃない!!と思い直す。


(まさか・・・見られてたなんて・・・。)


場所なんて、全然気にしてなかったから・・・。

店長の言う通り、燃え上がってたのかもしれない。

抱きしめられて、キスしていたことを思い出す。


(うわあああ!!!!)


やっぱり、大変なことを!!!

大変なことを、公衆の面前で!!

・・・というか、職場の前でっ!!!

昨日のシーンを思い出し、これ以上にないくらい、顔が熱くなっていく。


(うううう・・・。)


もう、「うー」とか「あー」しか出てこない・・・。


「あ、牧野さんが出てきた!」

「おつかれー!」

休憩室から出ると、先輩たちにまた声をかけられる。

みんなのにまにま顔に、私はまた赤面する。


(はい、もう、お店の前では二度としません・・・。)


心の中で誓いを立てる。

その日は一日、そんな先輩たちの視線に耐えながら、私はなんとか仕事を終えた。

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