ナナイロのキセキ

(はー・・・。今日は変な意味で疲れた・・・。)


有馬さんは休みだったけど、後で連絡入れておこう。

帰宅後、お風呂の湯船に浸かりながら、私はそんなことを考える。


(それにしても、恥ずかしい・・・。)


あのときの光景を一人で思い出しても恥ずかしいのに、

それを人(しかも職場の人たち!)に見られていたと思ったら、

人生最大の赤面もの・・・。

お風呂の温度も手伝って、私はのぼせそうになる。


(・・・上がろう・・・。)


脱衣所に出て鏡を見ると、発熱しているくらい、顔は真っ赤になっていた。


(はあ・・・。)


ぼーっとした頭で髪の毛を乾かしながら、そうだ、亮一さんにも聞いてもらおう!と思い立つ。

この気持ちを共有してもらう、というか・・・なおさら恥ずかしくなるかもしれないけど、

どうしても話したくなってしまった私は、部屋へ戻ると電話をかけた。


(22時か・・・。まだ仕事かな。)


呼び出し音を聞きながらそんなことを思っていると、ほどなくして「はい」という亮一さんの声が聞こえた。

「わ!・・・って、あ、ごめんなさい。かけといてなんですけど、

出ないかなって思って・・・。」

「ぷっ。なんだそれ。」
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