ナナイロのキセキ
「じゃあ・・・がんばって。」

私の決意の勢いに笑って、「いい報告待ってる」と言うと、亮一さんは電話を切った。


(よし!がんばろう!!!)


私はその足で、お母さんのいるリビングへと向かった。



(よかった!お母さんひとりだ。)

リビングへ行くと、お父さんは入浴中らしく、お母さんがひとりで雑誌片手にお茶を飲んでいた。

「・・・お母さん。」

「んー?」

声をかけると、雑誌を読んでいた母は顔を上げる。

「えっと・・・。」

「どうしたの?」

かなりの意気込みで来たものの、いざとなると恥ずかしくて、ついもじもじしてしまう。

「・・・お茶でも飲む?」

「う、うん・・・。」

ダイニングチェアに座って待っていると、いい香りのするマグカップが運ばれてきた。

「寝る前だからね。ハーブティーにしたよ。」

「ありがとう・・・。」

ゴクン、と黄色く光るお茶を流し込む。

母の気遣いにほっこりしたのか、ハーブティーの効果なのか、少しだけ落ち着いた私は、意を決して旅行のことを口にする。

「あのね、今度・・・亮一さんと、旅行に行きたいんだけど・・・。」
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