ナナイロのキセキ
ドキドキしながらそう言うと、母は表情を変えずに返事する。

「うん。いいんじゃない?行って来たら。」

「えっ!?」

全く動揺することもなく、平然とお茶を飲むお母さん。

「・・・いいの?」

「うん。いいんじゃない?

というか、遠距離なのに、彼の家に泊まりに行ったりしないのかなーって、

お母さん、逆に心配してたのよ。

まさかフラれちゃったのかしらなんて。聞けないしねえ。」


(ええ!?心配してたのそっち???

・・・っていうか、私がフラれる設定なのね・・・。)


母の言葉に面喰いつつも、OKであることに変わりはなく。

とりあえず私はほっとする。

「・・・じゃあ、行こうかな。」

「うん。行ってらっしゃい。なんだかんだで、会う頻度とか距離は大事だからね。

愛を育まなきゃ!!」


(愛を育むって・・・。)


なんか、恥ずかしい・・・。

恋愛話になると、お母さんのキャラがわからなくなる・・・。


「でも・・・彼氏と旅行とか・・・心配したりしないの?」

私はいちおう、聞いてみる。

「そうねえ・・・。変な彼氏だったら心配するけど。

坂下さん大人でしょう。

いままでのナナを見てても、大切にしてくれてる感じがするしね。

それに、写真しか見てないけど、カッコいいじゃない。」


< 148 / 261 >

この作品をシェア

pagetop