ナナイロのキセキ
早速、次の日の夜、亮一さんに旅行の許可が出たことを報告する。

「そっか。よかった。」

「はい。」

ほっとしたような声で喜ぶ亮一さん。


(気にしそうだから、お父さんに言ってないことは、秘密にしておこう・・・。)


「すんなり許してもらえた?」

「はい。もう、拍子抜けするくらいに。

会ったこともないのに、お母さん、亮一さんのことすごく信頼してるみたいです。」

「そうなの?」

「はい。大人だし、私のことを大切にしてくれてる感じがするって。」

「そっか。・・・普段、ナナがオレのことを良い印象で話してくれてるのかな。

そのおかげだな、きっと。」

「そう、かな・・・。」

えへへ、と私は一人はにかんでしまう。

意識していたわけじゃないけど、そうなのかな、と思ってしまう。

すごくステキな人なんだよって、きっと力説していたに違いない。

「うん。そうだよ、きっと。ありがとう。

・・・でも、あんまり信用厚いと、手は出しにくくなっちゃうかな・・・。」

「え?」

「あ、いや。なんでもない。」

さらっと誤魔化しつつ、すぐに話題を変える亮一さん。

「じゃあ、行きたいところ考えておいて。」

< 150 / 261 >

この作品をシェア

pagetop