ナナイロのキセキ
亮一さんと連れ立って、神戸の街を歩いていく。

「忙しくて、全然見て回ったりしてないんだ。」

ほとんど会社と自宅の往復で、案内できるほどの知識がない、という亮一さん。

申し訳なさそうにしていたけれど、

二人で知らない土地に来た、という旅行感が高まって、

私はそれはそれでうれしく思っていた。

「とりあえず、南京町にでも行ってみようか。」

「はい。」

神戸の街は、どことなく横浜に似ているな、と思う。

港町で、中華街があって。

行き交う人々にも、不思議と親近感を感じてしまう。


(亮一さんはいま、ここで暮らしてるんだな・・・。)


自分がいま、住んでいて、亮一さんも、ちょっと前まで住んでいた場所。

その場所と、いま居る場所が似ていることに、私は少しほっとした。



南京町を観光し昼食を済ませた私たちは、かつて外国人たちが暮らしていたという洋館が立ち並ぶ、北野異人館街へと向かっていく。

ガイドブックで見て、私が「行きたい!」とリクエストした場所。

雰囲気がとてもいい感じで、おみやげの雑貨もかわいいな、と思っていたのだ。

「この辺も、なんとなく横浜と似てますね。」

「ああ。そうかもね。外国人墓地のあたりとか・・・。

あの辺の雰囲気に、似てるかも。」

「うん。」













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