ナナイロのキセキ
異人館街を後にした私たちは、次の目的地へと向かっていく。

早めに夕飯を済ませて家でゆっくりしよう、という亮一さんの提案。

日が短いから、このくらいの時間でも夜景がきれいに見えるらしいよ、と、ホテルの上階に位置するレストランに連れて行ってくれた。

相変わらず高そうなお店にドキドキしたけれど、キレイな夜景に包まれて、すぐ隣には亮一さんがいて。

私はとても幸せな気持ちで、人生初の神戸牛をいただいた。

「ほんとにおいしかったです!ごちそうさまでした。」

「うん。どういたしまして。」

「夜景もきれいなところでしたね。・・・調べておいてくれたんですか?」

「ん?ああ。会社の人に聞いた。あそこが一番おすすめだって。

喜んでくれてよかった。」

やさしく微笑む亮一さん。


(夜景とおいしいお店と・・・って私が喜ぶように、考えてくれたんだろうな。)


まだ付き合いの浅い同僚に、淡々と尋ねる亮一さんの姿を想像する。


(それで、「誰と行くんですかー」ってつっこまれたりして・・・。

あ、でも、それでも照れずに「彼女だけど」とか答えそうだな・・・。)


なんて、妄想を膨らませてにまにましてしまう。














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