ナナイロのキセキ
タクシーを10分程走らせると、亮一さんの住むマンションに着いた。

「はい、どーぞ。」

玄関のカギを開けると、大きな靴が一足あるだけの、小さいけれどスッキリした空間が見えた。

「おじゃまします・・・。」

2回目とはいえ場所も違うし、やっぱり、亮一さんの家に上がるのは緊張する。

シンとした、男の人の一人暮らしの家の匂い。

ドキドキしながら、亮一さんの靴の横に、自分の靴をそろえておく。

カバンを持って立ち上がると、突然腰に手をまわされ、そのままぐっと抱き寄せられた。

「きゃ・・・!」

勢いのまま唇が重ねられ、私は倒れそうになる。

そんな私を両腕で抱きしめると、亮一さんはキスを深くした。


(い、いきなり・・・!!)


ドキドキと、心臓の音が聞こえる。

その腕の力強さに、亮一さんのシャツをきゅっとつかむ。

私はどうしていいのかわからずに、ただ、その身を委ねていく。

「・・・っ・・・。」

息が上がりそうで、頭が真っ白になりかけたとき、私の唇が解放された。

切なげな目で私を見つめると、もう一度軽くキスをする。

「好きだよ」と言ってから身体を離すと、甘く微笑んでキッチンの方へと行ってしまった。









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