ナナイロのキセキ
「いや・・・いいよ。ナナだって疲れただろ。」

「ううん。ほんとに、思ったより疲れてないんです!

それに、久しぶりだし・・・って、お店以外でしたことないですけど・・・。

やってあげたいなって、思ってたんです。」

「・・・そっか・・・。じゃあ、少しだけお願いしようかな。」

「はい!お任せください。」

少し・・・と言われたものの、やる気満々の私は、亮一さんにベットにうつぶせになってもらい、フルコースの準備。

「ほんとに・・・10分くらいでいいよ。」

「凝り具合によります。」

40分は最低でもやろう!という気持ちの私は、そうはぐらかしてベットの横に膝立ちになって施術を開始する。

背中をほぐして肩を触っていくと、やはりかなり固くて、張っている感じがした。

「・・・やっぱり凝ってますね。マッサージとかは行きますか?」

「全然。時間もないし。」

「そうですよね・・・。近くにいれば、私が出来るんですけど・・・。」

「・・・ああ・・・うん・・・。そうしたら、ありがたいけど・・・。」

歯切れ悪く、言葉を濁す亮一さん。


(近くにいたら・・・なんて、ずうずうしかったかな・・・。)


それを望んでいないかもしれないのに。






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