ナナイロのキセキ
亮一さんの歯切れの悪さが気になって、私は肩と背中をほぐしながら、黙ったままでマッサージをし続ける。

すると、亮一さんから次の話題を切り出された。

「仕事中は・・・他の人にもこうするんだよね?」

「え?あ、はい。もう一枚タオルのせて、その上からする感じですけど・・・。」


(って、お店に来てたのに・・・。あんまり覚えてないのかな?)


今は亮一さんだし、私はパジャマの上からそのまま自分の手を載せている。

「・・・やっぱり心配。」

「え?何がですか?」

「・・・他の男の客も、こうやって触るってことだよね?

邪まなこととか考えるヤツも、いると思うし。」


(よ、よこしまって・・・!)


「い、いないですよ・・・!みんな、お疲れですから・・・。

それに、触るっていうと、なんかちょっとアレですけど・・・

私たちはマッサージしてるわけだし・・・。」

「あ、ああ・・・。ごめん、そんな風に言われたらイヤか・・・。

触れる、って言ったほうがいいのかな・・・。

ただ・・・ナナみたいな子がセラピストだったら、

やっぱりちょっと・・・心配だ。」

「大丈夫ですよ!いままで変なこととかなかったし。」




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