ナナイロのキセキ
「久しぶり。」

亮一さんは私の元へと辿り着くと、私の頬にそっと触れる。

「・・・今日は髪巻いてるんだね。かわいい。」

頬に触れた手が、そのまま毛先へと滑っていく。

少しだけ、私の鎖骨に亮一さんの指が触れ、心臓がドキンと跳ね上がる。

「あ、ありがとうございます・・・。」


(早起きして、がんばった甲斐があったかな。)


久しぶりのデートなので、メイクはもちろん、髪の毛にも気合いをいれた。

普段、茶色いセミロングの髪はほとんど何もしないけれど、かなり久しぶりに、ヘアアイロンで丁寧に毛先を巻いた。


(久しぶりすぎて、かなり苦戦したんだけど・・・。

褒めてもらえたから・・・うれしい。)


私は頬をゆるめると、亮一さんの手に触れる。

そしてそのまま自分の指を、そっとからめた。

亮一さんは照れたように微笑むと、その指に少しだけ力を込める。

「・・・行こうか。」

「はい。」

今日は、場所が勝手知ったる横浜なので、泊まりといえど、ごくごく普通のデートをしようということになっていた。

映画を見て、観覧車でも乗りに行こう、という亮一さんの提案に、私は「はい」とうなづいた。


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