ナナイロのキセキ
「きゃっ・・・!」

ふわりと宙に浮く身体。

すぐ隣に、亮一さんの顔。

こんなことをされたのは初めてで、私は恥ずかしさと戸惑いで、頭が軽くパニックを起こす。

「お、重いですよ・・・!」

「そうでもない。」

さらりとそう言って、亮一さんは歩き出す。


(・・・絶対重いし・・・!恥ずかしい・・・。)


亮一さんの腕に負担がかからないように、私は彼の首元に、さらにきゅっとしがみつく。

ベットサイドで足を止めた亮一さんは、そこに広がる真っ白いシーツの上に、ゆっくりと私を降ろしていく。

その場に立ち止まったまま、亮一さんは私を見つめる。

見下ろされる熱を帯びた瞳に、私の心臓がドクドクと騒ぎ出した。

「あの・・・。」

視線に耐え切れず何かを言おうとする私に、ベットサイドに腰かけた亮一さんは、やさしくそっと、キスをした。

それはまるで、横たわったお姫様に王子様が口づけをするように。

甘くてやさしくて、とろけるような熱いキス。


(本当に、王子様みたい。メガネをかけた、王子様。)


「・・・どうした?」

見とれるような視線に気づいたのか、私の頬を撫でながら、亮一さんは問いかける。

< 200 / 261 >

この作品をシェア

pagetop