ナナイロのキセキ
「・・・王子様みたいだなって。」

「え?・・・・・・それは、誰のこと?」

怪訝そうな顔を向けられたけれど、私はそのまま即答する。

「亮一さん。」

「は!?・・・それは・・・!

全然、そういうタイプじゃないだろうっ・・・。」

耳まで赤くなってしまった亮一さん。

最上級に照れてしまったようで、後頭部をワシャワシャとかき上げている。

「そんなことないですよ。かっこいいし、やさしいし。」

「・・・。」

顎に手をかけて、考え込むような姿勢で黙り込んでしまう。


(想像以上に照れちゃった。)


「好き」とはなかなか言えないくせに、「王子様」なんて単語を、全く躊躇なく言ってしまった。

「さすがにそれは・・・。

30過ぎて、そんなこと言われると思わなかった。」

「・・・20代の頃は、言われましたか?」

「まさか・・・。初めて言われた。」


(ぴったりだと思うんだけどな。)


どこかの国の・・・知的でやさしい王子様。




< 201 / 261 >

この作品をシェア

pagetop