ナナイロのキセキ
「・・・でも、もしオレが王子様なら・・・

ナナは、間違いなくお姫様だな。」

「ええ!?私は全然、そういうタイプじゃ・・・!」

少し落ち着きを取り戻した亮一さんは、形勢逆転・・・なのか、今度は私に甘い攻撃を仕掛けてきた。

「・・・オレと同じこと言ってる。」

「だって・・・。」

「絶対、どこの国のお姫様より、ナナがいちばんかわいいよ。」

「ま、またっ・・・!」

私に顔を近づける。

息遣いを感じるその距離で、亮一さんは私にそっと囁く。

全身がかあっと熱くなると、頬が紅潮していくのがわかった。

視線は、引き付けられたままそらせない。

「でも、こんなにかわいいお姫様だったら、周りはみんなほっとかないな・・・。

他の国の王子様も、求婚に来るかも。」

「きゅ、求婚!?」

私は、思いがけないセリフに、声を裏返して反応してしまう。


(求婚って・・・。他の国の王子もって・・・。

「も」ってことは・・・え?私、亮一さんに求婚・・・

プロポーズされてるの!?)


頭をフル回転し、記憶をたどる。

けれど、そんなことを言われた覚えは、今までに一度もない。


(忘れてる・・・?なんて、そんなことはないだろうし・・・。

それとも・・・私が勝手にそういう解釈してるだけ?)


単なる例え話で、なんの意味もないセリフだったのだろうか。
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