ナナイロのキセキ
私は思わず動きを止める。

店長の言っている意味が、よくわからない。

「行くって・・・何しにですか?」

「転勤。」

「えっ!?」

私は再び、驚きの声を出してしまう。

うちの会社は、母体となるスクールが銀座にあり、その直営店として銀座本店と、横浜店の2か所があるだけのはず。

関連会社なども、他にない・・・はずなのに。

驚いたまま固まっている私に、店長は笑う。

「実はね、今度の7月に、神戸店がオープンするの。」

「ええっ!!そうなんですか!?」


(知らなかった・・・。)


「うん。上の方の子はもう知ってるんだけどね。

元々社長は神戸出身で、いつか出したいって思ってたみたい。

それで、いまスクールで講師やってる人が何人かと、

本店からも2,3人行くんだけど。

横浜店からも、最低一人は出してほしいって言われてて。

即戦力がほしいって言うから、初めは5、6年目の子に

お願いしようかと思ってたんだけど・・・。

牧野さんは1年目だけどなかなか上手だし、頑張り屋さんだしね。」

店長の言葉を聞いているものの、私は理解が追い付かない。


(私が、神戸に転勤・・・?)









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