ナナイロのキセキ
あれから。

「ナナが神戸に来る前に、いろいろちゃんとしよう」という亮一さんの提案で、双方の両親に挨拶に行くことにした私たち。

「とりあえずは・・・お嬢さんを下さい的なやつだな。」

と言って、まずは、亮一さんが私の両親に挨拶をしに来てくれた。

今まで見たこともないくらいガチガチに緊張した亮一さんと、

やはり、今までに見たこともないくらい眼光を鋭くしたお父さんにはさまれ、

私は、最大級にイヤな汗をかいてハラハラした。

終始むすっと話を聞いていたお父さんは、

「結婚は、ナナが横浜に戻ってからにしろ」と言ったので、

これ以上結婚の話が進むことはなかったけれど、いわゆる「結婚前提のお付き合い」は、認めてくれた。

お母さんはずっと上機嫌で、「とりあえず同棲しちゃえば?」なんてウキウキと言っていたけれど、

「絶対にダメだ!」というお父さんの一喝を受け、しょんぼりとしてしまった。

続いて訪れた亮一さんの実家には、ご両親とお兄さん夫婦が集まってくれていた。

亮一さんより10歳年上だというお兄さんは、私の年齢を聞くなり、

「娘と2つしか変わらない!」と卒倒しそうになっていたけれど、

みんなになだめられ励まされ?なんとか正気を取り戻していた。
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