ナナイロのキセキ
関口さんも、近くの会社に勤めているサラリーマンで、

ここ最近、昼休みによく来るようになった気がする。

まさに今どきのイケメン、という容姿の関口さんは、

茶色くクシャッとさせた髪の雰囲気も手伝って、

どうしても軽い印象がしてしまう。


(あんまり、得意なタイプではないんだけど・・・。)


「こ、こんばんは・・・。」

少し緊張気味にあいさつをすると、

関口さんは立ち上がり、私ににこっと微笑みかける。

「おつかれさま。牧野さんのこと、待ってたんだ。」

「え?」

胸がざわっと、悪い予感に包まれる。

亮一さんもこうやって、

私の仕事帰りを待っていてくれたけど・・・。


(ま、まさか・・・。)


「夕食まだでしょ?一緒に食いに行かないかなと思って。」

「いえ・・・。すみません、約束があるので・・・。」

私は若干引き気味に、でも、失礼にならないように気を付けながら、

その場を後にしようとする。

「約束って、デート?」

「・・・はい。」

悩みながらも素直に答えると、「ふーん」と言ってから、

関口さんはもう一度微笑む。





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