私たち、政略結婚しています。
「佐奈さん!大丈夫なの?
もう、びっくりしたのよ〜。突然倒れるから」
「すみません。…何か、色々あって…」
「そうよね!まあ、驚いたわよね。あんな事が現実に起きたら誰だって卒倒するわ」
お義母さんは火事のことを言っているのだろう。
私はむしろ、克哉とのことがメインだが。
「せっかく浅尾さんとも時間を合わせて話しに行ったのに。まあ、そんなに急がなくても良かったのかも知れないけど」
「あ、そうだ。忘れていた。何の話だったんだ?」
訊ねた克哉にお義母さんは笑いながら言う。
「いえね、報告に行こうと思ったのよ。浅尾屋さんに新規で市の商工会企画でカステラの土産物の依頼が入ったの。
これがなかなかの価格と量でね、うちと提携していなくても十分に独立してやっていけそうなのよ!」
「本当ですか?!」