兄妹 恋々
「やっぱ痛いんじゃん?」
「すみません…」
謝ることしかできない。
「謝ることじゃないよ。まずは冷やした方がいいな。」
「すみません…迷惑ばかりかけて…」
零はニッコリと笑って「全然そんなことないよ」と言ってくれた。
「父さん、俺つばきさんの足手当してくる。」
零は一言おじさんにそう言った。
「きゃっ‼︎‼︎‼︎‼︎」
体が宙に浮く。
これは…お、お姫様抱っこ!?
「ん?俺につかまって? 落ちるよ?」
「は、はい‼︎」
なぜか嬉しそうな母親。
ニヤニヤしているおじさん。
俊はいたってふつうだ。