君想い【完】
榎本祥吾はゆかりちゃん男版だ。
うちの学年で一番格好いい男の子。
178センチある背に、水泳で焼けた肌、広い肩幅に綺麗な逆三角形の体型。
バランス良く付いた筋肉はすごくうらやましい。
切れ長の目に高い鼻。塩素で色の抜けた茶色の柔らかそうな髪。
僕の知ってる中でゆかりちゃんは5人目の告白者。
「榎本って好きな人いるんだね。」
「意外だったね。僕だったら絶対断らないのに。だって学校で一番可愛い子だよ?」
駅からさりちゃんを後ろに乗っけて、自転車を走らせる。
後ろからえげつない拳をくらうとハンドルが振れた。
「いやいや、さりちゃんが一番可愛いよ。」
これは本心。
君が一番、僕にとってこれ以上はない。
いつまでも僕の隣りいるのは、さりちゃんと信じていたい。
でも、僕の幸せは夏休みを明けるとあっという間に崩れてしまった。