君想い【完】
ワックスで髪を立て、お気に入りのニットセーターにシルバーネックレスを付け、黒のダウンジャケットを羽織った。
財布と携帯だけポケットに入れ、家を出た。
駅はイルミネーションで飾られ、陽気な気分が漂っている。
駅前の商店街もセールをしていて、どこもかしこもクリスマス気分だ。
駅に着くと、トシがいつもより髪型を決めていた。
「よ!そろそろ来ると思うんだけど。」
駅前のロータリーのベンチに腰を掛ける。
僕は少し緊張していて、無言だった。
「中澤は?」
「早い時間に出掛けたよ。」
「祥吾と?」
「たぶんね。」
少し暗い顔を見せると、背中をポンと叩かれた。
今の僕はトシがいるから楽しめる。
学校でもいつもトシが一緒にいてくれる。
教室でも見かける2人の姿は、
僕の心をいつも締め付ける。