*花は彼に恋をする*【完】
足を踏み入れた途端
「…凄い…綺麗…。」
私は目を輝かせて
周囲をぐるりと見回した。
最上階に3部屋しかないと言う
スィートルームのさらに
極上のスィートルーム。
それはそれは驚くほど広くて明るくて
真正面にある広い窓から
見える景色は最高で
室内はほんのりと
アロマのいい香りがして
何だか凄く落ち着いて気持ちいい。
「…では、失礼します。
何かご用件ございましたら
内線でフロント7番ですので
何なりとお申し付けを…。」
そう言い残して
ホテルマンはいつの間にか帰っていて
私は翔英さんと2人きりになった。
目を輝かせながら
部屋中を眺めている私を
クスクスと笑いながら
ジャケットをクローゼットに仕舞った
翔英さんは私の隣に来た。
「…どう?気に入った?」
「…はい!凄く素敵です。
こんな有名なホテルにいるなんて
夢みたいです。
翔英さん…。
でもこんな高そうなホテルに
私…泊まっても良かったんですか?
……高かったんじゃないですか?」
こんなに広くて綺麗なお部屋。
一般OLの私では宿泊なんて無理な話。
すると彼は私の頭を撫でた。