*花は彼に恋をする*【完】
そうだったんだ….。
舞花ちゃんが赤羽を呼びに…。
だから赤羽は駆けつけてくれたんだ。
だけど、黒瀬課長に知らせたのは
高崎課長代理だったんだね。
少しだけあの男を疑った事に
私は心の中で詫びると共に
舞花ちゃんにも感謝を込めて
今度何かお礼しよう…そう思った。
高崎課長代理は
私がこの人の元部下である事も
あの女子社員がこの人に
アプローチしていた事も
知っているはずだから
もしかするといち早く察して
わざわざこの人に知らせたのかも
しれないね。
ただ…高崎課長代理に知られると
羽奈の耳には入るだろうなあ…。
勿論彩羽にも、三橋にも
羽奈経由で伝わるのは時間の問題。
羽奈はもうすぐ出産だし
彩羽だって安定入ったばかりだから
余計な心配はかけたくないし
羽奈も彩羽も
私がこの人に憧れている事は
何となく話した事はあるけど
恋心を抱いてるとは言ってなかった。
どう説明しようか…。
そう思っていると
「…野田さん?」
私が黙ったままだからか
電話の向こうで恐らく
心配しているかのような口調で
黒瀬課長に名前を呼ばれた。