*花は彼に恋をする*【完】

「「………。」」


沈黙が続く私達。

もう、私の気持ちは黒瀬課長には

とうにバレバレになっているけど

何を話していいか言葉が見つからない。


でも、どうやって

軌道修正していいかもわからなかった。


しかし

沈黙を破ったのは黒瀬課長だった。

「…野田さん、いや…玲花。」

名前を呼ばれて横を向くと

私を見下ろす彼と視線が合った。

……ドキッ。

漆黒の瞳に見つめられ

その距離感に胸が高鳴った。

「…言わせて欲しい。」

彼は私を見つめたまま口を開いた。

「…俺は…玲花が好きだ。
ずっと前から好きだった。
今まで曖昧な態度で悪かったし
泣かせて、誤解させた事も悪かった。
玲花も…俺の事を好きって事で
……間違いないんだよな?」

「…黒瀬課長。」

私の事を再び

『玲花』って呼んでくれた。

『好きだ。』

『ずっと前から好きだった。』

って言ってくれた。


涙が出そうになるのを堪えながら

少しだけ不安そうな表情になっている

黒瀬課長を見上げながら

「…はい。」と言って頷いた。






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