雪恋ふ花 -Snow Drop-
春人が用意してくれた下着とルームウェアに着替えると、珠はリビングに戻った。
春人の姿が見えず、きょろきょろ見渡すと、ベランダからちょうど入ってくるところだった。
「ベランダ、見てもいい?」
「いいよ」
ベランダに首を出して、珠は「あっ」と声をあげた。
「これ、全部、春さんが育ててるの」
「うん。学生時代、園芸部だったんだ」
そんなに広くはないベランダにはプランターやら鉢植えがずらっと並んでいた。
「ほら、髪ぬれたままだと風邪ひくよ。ドライヤー出すね」
このまめさはどこから来るんだろう。