雪恋ふ花 -Snow Drop-

3時の休憩で、この間ピザを食べたカフェに入る。

ここで焼きカレーを一口分けてもらって、楽しかったな。
春人が口をふいてくれようとして……。
珠が思い出にひたっている時、春人がふいに言った。


「気づいてる? 足、閉じてきてるの?」

「え?」

「もうほぼ、パラレルになってる」

「ほんと?」


珠は一瞬笑顔になるが、すぐ表情が曇る。


「どうした? うれしくない?」

「ううん。春さん、ほんとにありがと……」


珠は慌てて言った。
もう、春人とスキーをすることもなくなるのだというさみしさがこみあげてきた。


「いや、俺はべつに……珠ちゃんが頑張ったからだよ」
< 137 / 181 >

この作品をシェア

pagetop