雪恋ふ花 -Snow Drop-

ふと見ると、彼女は何とか立ってはいるが、その表情に疲労が色濃く出ている。
雪の中で長時間じっとしていたのだから体も冷え切っているだろうし、足にも相当ガタがきていそうだった。
このまま滑らせるのはさらなる事故につながりかねない。

仕方なく、春人はレストハウスに入ることにした。

板を脱ぐのも四苦八苦して、持ってはばらける板をどうにかスキー置場に立てかける彼女を辛抱強く待つ。
なるほど、これはなかなか根気がいりそうだ。

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