そしてキミは花になる


愁一ってのは、お兄ちゃんのこと。

外見はきっちりしてて、学校ではモテまくり。

おんなじ鶴ヶ丘高校に通ってて、学校では一番モテるんじゃないかってくらいいつも周りに別の女の人がいる。

そんなお兄ちゃんの妹がわたしだってことは、ほとんどの人が知らない。

知ってるのは、ちはるぐらいじゃないかな?

あと、安井(やすい)先輩かな?

安井先輩は、お兄ちゃんの親友でちはるの彼氏。

別に隠してるわけじゃないけど、誰にも聞かれないから答えてないだけで、お兄ちゃんも隠したいわけじゃないらしい。


ガチャッ

あっ!!
お兄ちゃんだ。

「ただいま」

リビングのドアを開けながら、お兄ちゃんが顔を出す。

「お帰りー」

うちでは必ず“行ってきます”とか“ただいま”とかをちゃんと言わなきゃいけないっていうルールがある。

「あれ?母さん達は?」

わたしは、机に置いてある紙をお兄ちゃんに渡した。

「そーゆーことね?じゃあ愁芭、買い物久しぶりに一緒に行こっか?」

お兄ちゃんは、とにかく優しい。
だからモテるんだな。

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