傷ついてもいい
夕食とお風呂を済ませ、由奈の部屋で一緒に寝ることになった。

昔は、よく寝かしつけてやったっけ、と佳奈は懐かしく思い出す。

22の時に家を出たので、まだ10歳だった由奈は寂しがって泣いてくれた。

まさかあのチビに先を越されるとは!佳奈は、可笑しくなって一人でクスクス笑った。

「なあに?お姉ちゃんなんか思い出し笑い?」

「ん?うん。正に思い出し笑いだよ。小さい頃、よくオシッコについてきてくれとか言われたなあって」

佳奈は、由奈をからかってみた。

「あはは、そんなことあったねえ」

由奈も楽しそうに笑っている。

佳奈が色々と思い出していると、由奈が不意に聞いてきた。

「ねえ、お姉ちゃんてさあ」

「うん?」

「本当は直己が好きだった?」

「え…」

佳奈は言葉に詰まってしまった。
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