傷ついてもいい
大通りから店の入口まで戻ると、直己が月を見上げて立っていた。
綺麗な横顔をしばらく盗み見る。
「あ、佳奈さん」
直己が佳奈に気づいてニッコリと笑った。
「お待たせ。行こっか」
佳奈は、そう言うと直己と並んで駅に向かって歩いた。
賑やかな街を二人で無言のまま歩く。
どうしてだか、言葉が出てこなかった。
直己も同じように感じているのか、手をポケットに突っ込んで佳奈の隣をゆっくりと歩いている。
「あのさ、直己」
「うん?」
「ほんとに月、綺麗だね」
言ってから、何を言ってるんだ、と佳奈は恥ずかしくなる。
直己は、黙って月を見上げて、うん、と言ってくれた。
「佳奈さんは、太陽っていうより、月だよね」
「ああ。そうかも」
確かに地味だし、目立たないし。そうかもしれない。
「直己や由奈は太陽みたいだもんねえ」
佳奈は、さっきまで、みていた由奈の華やかな姿を思い出す。
「確かに由奈ちゃんは、太陽みたいだよね」
直己は、そう言ってまた月を見上げた。
「けど、俺は、そんなんじゃないよ」
「…」
直己の声が寂しくて、佳奈は言葉をなくしてしまった。
綺麗な横顔をしばらく盗み見る。
「あ、佳奈さん」
直己が佳奈に気づいてニッコリと笑った。
「お待たせ。行こっか」
佳奈は、そう言うと直己と並んで駅に向かって歩いた。
賑やかな街を二人で無言のまま歩く。
どうしてだか、言葉が出てこなかった。
直己も同じように感じているのか、手をポケットに突っ込んで佳奈の隣をゆっくりと歩いている。
「あのさ、直己」
「うん?」
「ほんとに月、綺麗だね」
言ってから、何を言ってるんだ、と佳奈は恥ずかしくなる。
直己は、黙って月を見上げて、うん、と言ってくれた。
「佳奈さんは、太陽っていうより、月だよね」
「ああ。そうかも」
確かに地味だし、目立たないし。そうかもしれない。
「直己や由奈は太陽みたいだもんねえ」
佳奈は、さっきまで、みていた由奈の華やかな姿を思い出す。
「確かに由奈ちゃんは、太陽みたいだよね」
直己は、そう言ってまた月を見上げた。
「けど、俺は、そんなんじゃないよ」
「…」
直己の声が寂しくて、佳奈は言葉をなくしてしまった。