傷ついてもいい
「なんか、懐かしいな」

斎藤が少し遠い目をした。

「よく嫁さんともコンビニに来ました」

「そうなんだ」

斎藤は、アイスのケースを覗き込む。

「あ、これ好きだったんだ。うちのが」

佳奈も一緒にケースを覗いた。

「へえ、美味しそう。買おっと」

佳奈が手を伸ばすと、斎藤も手を伸ばす。

「買わせてもらえませんか?」

「え?」

「牛丼はワリカンだったし、このくらい」

素直に奢られることにした。


「ありがとうこざいます」

佳奈は、笑って頭を下げた。
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