傷ついてもいい
「しょうがないよ、由奈ちゃん可愛いからそういう面倒もあるよね」


直己に言われて由奈は嬉しそうに笑った。

「直己って優しい!好きになっちゃった」

由奈は、直己の腕にすがりつく。

「ほんとに?嬉しいなあ」

直己もニコニコ笑った。


「俺もレストランで働いてるけど、気のない人から誘われるとほんと気を遣うんだよね」

「あー、わかる、わかる!あんまりハッキリ言えないもんねえ」

二人は、すっかり意気投合したようで、ナンパあるあるを話しだした。

佳奈は呆れながらも、自分には全く縁のない話だと思っていたが、不意に斎藤のことを思い出した。

ああ、そう言えば、また食事にって言われたなあ。

気がないなら断ったほうがいいんだろうか。それとも考えすぎだろうか。

「ねえ」

佳奈は、二人に声をかけた。

「やっぱりそんな好きじゃない人の誘いって断ったほうがいいの?」

二人が、一斉に佳奈をみた。

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