傷ついてもいい
「お姉ちゃん、部屋で話そうよ」

夕食の後、由奈に腕を引っ張られ、二人で階段を上がる。

「なに?新しい彼氏でも出来たの?」

「えへへ」

由奈は、いたずらっこのように笑う。

こんなところが直己と少し似ていて、佳奈は、愛おしくなった。

「俊くんって言うんだ」

部屋に入るなり、由奈は、携帯の写真を探しながら、言った。

「ほら、このひと」

「へえ…」

優しげに微笑んでいる若い男の子。直己と同じ歳くらいだろうか。

そうだよね。直己にだって、恋人がいても全然おかしくない。由奈みたいな。

「まあ、見た目は、イマイチなんだけどお、すっごく優しいし、それにお金持ちなんだ!」

由奈は、写真にチュッとキスをする。

「ラブラブなんだねえ」

佳奈は、幸せそうな由奈の姿に自分も幸せになった。
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