もうスキすぎて~ヤクザに買(飼)われた少女~


「ここにいてもつまらないから、さっさと行こうよ」



起きたばかりの私の手を引く瑠伊に、うんざりしながらも、私は鞄を持って立ち上がる。



「まずは腹ごしらえだね。行きたいとこあるんだ!!」



「あぁ~いいよ」



寝足りない私は欠伸をしながら、玄関へと向かった。



その途中で視界に入る、男女のイチャつき風景。



偏差値の低い、この学校では恋愛命の学生が多い。



誰と誰が別れただの、付き合っただの……



そんな話題はどこにいたって耳に入ってくる。



毎日毎日、同じ話題で飽きないのかな、なんて思うことはあるけど、これが私達の日常だ。


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