地の棺(完)
わたしの問いかけに、神原さんは力なく微笑む。
「大丈夫だよ。屋敷で何があってるかもよくわかってなかったみたいで、初君の部屋で寝ていたぐらいだし。
今、シゲ君の部屋にいてもらってるんだけど……」
「おい。柚子の妹。お前あいつ引き取れよ。化粧臭くて気分悪くなんだよ」
神原さんの言葉を遮って、シゲさんが苦々しい顔で言った。
心底嫌そうなその声から、シゲさんが椿さんを良く思ってないことがよくわかる。
「そうしてもらっていい? 蜜花ちゃん」
「あ、はい」
快さんとの話が中途半端に終わったことが残念だった。
でも、またいつか聞けばいいよね。
そう自分を納得させ、快さんはシゲさんと桔梗さんのところへ、わたしは神原さんと一緒に椿さんを迎えに向かった。
******
椿さんはとても初ちゃんの部屋で熟睡していて部屋を移動することを渋ったが、初ちゃんが左手を骨折したことを告げると、慌てて部屋を出た。
椿さん、神原さんと自分の部屋に戻ると、多恵さんは起きていたが、初ちゃんはまだ寝ていた。
初ちゃんは熱が上がっているのか、頬を赤くなり少し苦しそう。
椿さんは初ちゃんに駆け寄ると、そっと額に手を置いた。
大切なものを慈しむようなその姿に、胸がきゅっと締め付けられる。
「熱が上がってきてるみたいですね。氷や冷却シートを持ってきたほうがいいかもしれません。
多恵さん。一階まで取りに行きたいんでついてきてもらってもかまいませんか?」
神原さんが尋ねると、多恵さんはぎょっとした顔をした。
「大丈夫だよ。屋敷で何があってるかもよくわかってなかったみたいで、初君の部屋で寝ていたぐらいだし。
今、シゲ君の部屋にいてもらってるんだけど……」
「おい。柚子の妹。お前あいつ引き取れよ。化粧臭くて気分悪くなんだよ」
神原さんの言葉を遮って、シゲさんが苦々しい顔で言った。
心底嫌そうなその声から、シゲさんが椿さんを良く思ってないことがよくわかる。
「そうしてもらっていい? 蜜花ちゃん」
「あ、はい」
快さんとの話が中途半端に終わったことが残念だった。
でも、またいつか聞けばいいよね。
そう自分を納得させ、快さんはシゲさんと桔梗さんのところへ、わたしは神原さんと一緒に椿さんを迎えに向かった。
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椿さんはとても初ちゃんの部屋で熟睡していて部屋を移動することを渋ったが、初ちゃんが左手を骨折したことを告げると、慌てて部屋を出た。
椿さん、神原さんと自分の部屋に戻ると、多恵さんは起きていたが、初ちゃんはまだ寝ていた。
初ちゃんは熱が上がっているのか、頬を赤くなり少し苦しそう。
椿さんは初ちゃんに駆け寄ると、そっと額に手を置いた。
大切なものを慈しむようなその姿に、胸がきゅっと締め付けられる。
「熱が上がってきてるみたいですね。氷や冷却シートを持ってきたほうがいいかもしれません。
多恵さん。一階まで取りに行きたいんでついてきてもらってもかまいませんか?」
神原さんが尋ねると、多恵さんはぎょっとした顔をした。