あの人は俺たちの兄だった。

「もういいよ、お前が俺にしてきたことは確かに許せるようなことじゃないかもしれない。
でも・・・俺はそれでもお前だけは許す。
お前は他の奴とは違う、俺をしっかり見てくれた。
口先だけじゃなくて、ホントに悪かったと思ってくれてる。
それで十分だ」


そういった俺に新島は驚いたように見返してきてあわてていた

俺が許すなんて言うとは思っていなかったんだろうな


「ただ、許す代わりってのはなんなんだけど・・・二つ俺の頼み聞いてくれないか?」

「な、なんだ?」

「一つ目、もう人を傷つけることはしないでくれ。
俺のような奴をつくるな」

「わ、わかった」

「二つ目。これは俺ができたらいいなと思っていたことだ。
これができる奴はこの学校でお前しかいない。
・・・・俺のこの学校での、最初で最後の友達になってほしい」



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