禁断の恋~先生×生徒~
「何も悪いことしてないのに汗かいたよ」
「私もびっくりした」


恋することは自由なのにどうして先生に恋することはいけないことなのだろう。
どうして幸せになれないって決めつけるのだろう。






結衣は読む度にそんなことを感じていた。




一週間後。
いつものペースより早く読み終えた。


*図書室*
「襷先生」
「佐山。読み終わったのか」
「はい」
「俺も読み終わったよ。感想は?」
「感想…は、いろんな形の恋があるんだってことがわかりました…」


どうしても恋の形が禁断とは言えなかった。

「今度、その感想教えてくれよ」
「わかりました」





襷先生が頼んだ本


『もう一度、君に会えたら…』は
亡くなった人を思い、恋をすることなく一生を終えようとする女性の前に現れた彼そっくりな人と恋をする話。


現実味のない話だからこそ人はそういう話に引かれるのかもしれない
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