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一夏の夢
美術部員の陽鶴は同級生カップルと交通事故に巻き込まれます。
目覚めた時、生き残っていたのは自分とカップルの彼氏・園田。彼女・美月は死んでしまう。しかし、陽鶴の目の前には、死んだはずの美月の姿が……。

死んでしまった美月の心残りをなくそうと、奮闘する陽鶴。愛する人をすべて置いていかなければならない美月。美月を愛していながら、その姿が見えない園田。3人を支える穂積。
眩しく切なく何度も涙しました。苦しくて、一度読むのを中断しなければならないほど。
絶望的な状況なのに、4人の関係はささやかな幸福感と喜びに満ち、愛しい日々でした。やがてくる別れ、陽鶴が彼女のためにできたこと、そして最後の選択。
どうか、ご自分の目で確かめてほしいです。

誰も悪くないのに、抗えない状況はやってくる。それを残酷ではなく、繊細に、美しく切り取った苑水さんの筆力に脱帽です。
砂川雨路
15/09/05 13:30

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