悪徳転生公女の他国王太子妃生存計画~それでも王太子を愛してしまいました
7.再びおそわれる
覚悟を決めなきゃならないのかしら…。
もう何度も来ている王宮のバラ園でオフィーリアはぼーっと秋の空を眺めているところだ。
先日ふるまったスイートポテトは大盛況。
国王陛下や王妃殿下のお墨付きももらって、料理長が試作品を作ってみることになった。
必要であれば菜園を大きくし、紅芋の数を増やそうとまで言ってくださっている。
そんな中、イザベルとの孤児院事業だけがうまく進まず、今朝、アシュトンからイザベルは外そうと思うと言われたところだ。
オフィーリアがやりたいことをできないのなら、はずすしかないと。他の者を厳選しているから少し待って欲しいと。
それまで孤児院への慰問も待ったがかかっている。
今朝からイザベルもこなくなった。
自分の推しだったし、2人で議論するのは楽しかったけれど、最近本当に嫌われているのだと自覚しはじめていたし、もう仲良くなるのは無理かなと思っていたところで、この報告だ。
好きなキャラだっただけに、ダメージがでかい。
でも無理もないかとも思う。
自分の彼氏の妻となんて仲良くなれないか…。
自分的にはいつでもイザベルとくっついてくれればいいと…。
そこまで思ってから、胸の奥にズキンと痛みが走った。
夜突然出征先から戻ったアシュトンに抱かれることを拒否したのは、とてもつらかったからだとわかっている。
イザベルの代わりに抱かれるのだと思ったら耐えられなかった。
イザベルを想って抱かれるのかと…。
それはさすがに無理だった。
認める。
自分はアシュトンを好きなのだ。
好きになっちゃいけないって思っていたのに…。
というより最初からやっぱり…
好きなのだ。
だから、イザベルを想っていてもいいじゃないかって思うけれど、どうしても身体が拒否してしまう。
わたしを見て抱いて欲しい。って…。
けれど、いつかは覚悟を決めなければならない。
アシュトンはいつでも抱けると言っている。
世継ぎを作る必要があるからだろう。
だけど…。
ふと…
今日はバラ園が静かだなと思った。
カールじいさんもいないし、そういえばさっきから護衛騎士はどこへ行ったのかしら?
今日はリヴァイが非番で、他の者がついてくれているはずだ。
なのにさきほどから姿が見えない。
なぜ?
まわりを見渡して、恐怖を感じた。
誰もいないわ。
菜園での恐怖がよみがえる。
いや。こんな真昼間にまさか…?
え?
オフィーリアはスーッと頭から血の気が引いていくのを感じた。
そのまさかが現実となったのかもしれない。
目の前に知らない男が立っている。
貴族風のシャツに上着、そしてトラウザーズをはき、貴族然としているが、わかる。これはならず者だ。
もう何度も来ている王宮のバラ園でオフィーリアはぼーっと秋の空を眺めているところだ。
先日ふるまったスイートポテトは大盛況。
国王陛下や王妃殿下のお墨付きももらって、料理長が試作品を作ってみることになった。
必要であれば菜園を大きくし、紅芋の数を増やそうとまで言ってくださっている。
そんな中、イザベルとの孤児院事業だけがうまく進まず、今朝、アシュトンからイザベルは外そうと思うと言われたところだ。
オフィーリアがやりたいことをできないのなら、はずすしかないと。他の者を厳選しているから少し待って欲しいと。
それまで孤児院への慰問も待ったがかかっている。
今朝からイザベルもこなくなった。
自分の推しだったし、2人で議論するのは楽しかったけれど、最近本当に嫌われているのだと自覚しはじめていたし、もう仲良くなるのは無理かなと思っていたところで、この報告だ。
好きなキャラだっただけに、ダメージがでかい。
でも無理もないかとも思う。
自分の彼氏の妻となんて仲良くなれないか…。
自分的にはいつでもイザベルとくっついてくれればいいと…。
そこまで思ってから、胸の奥にズキンと痛みが走った。
夜突然出征先から戻ったアシュトンに抱かれることを拒否したのは、とてもつらかったからだとわかっている。
イザベルの代わりに抱かれるのだと思ったら耐えられなかった。
イザベルを想って抱かれるのかと…。
それはさすがに無理だった。
認める。
自分はアシュトンを好きなのだ。
好きになっちゃいけないって思っていたのに…。
というより最初からやっぱり…
好きなのだ。
だから、イザベルを想っていてもいいじゃないかって思うけれど、どうしても身体が拒否してしまう。
わたしを見て抱いて欲しい。って…。
けれど、いつかは覚悟を決めなければならない。
アシュトンはいつでも抱けると言っている。
世継ぎを作る必要があるからだろう。
だけど…。
ふと…
今日はバラ園が静かだなと思った。
カールじいさんもいないし、そういえばさっきから護衛騎士はどこへ行ったのかしら?
今日はリヴァイが非番で、他の者がついてくれているはずだ。
なのにさきほどから姿が見えない。
なぜ?
まわりを見渡して、恐怖を感じた。
誰もいないわ。
菜園での恐怖がよみがえる。
いや。こんな真昼間にまさか…?
え?
オフィーリアはスーッと頭から血の気が引いていくのを感じた。
そのまさかが現実となったのかもしれない。
目の前に知らない男が立っている。
貴族風のシャツに上着、そしてトラウザーズをはき、貴族然としているが、わかる。これはならず者だ。