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読後感に要注意!
人はそれを『狂気』という。
おそらく、万人には理解不能な感情――いわゆる『殺意』をそう表すことで、あたかも、不埒な魔物として扱うかのように。
主人公は、その『狂気』を秘めた男と女。
それは持って生まれたものなのか、後天的に生み出されるものなのか。もしくは、人から与えられるものなのか。
そのような、ズシリと重いはずのストーリーが、作者の力によって、非常に軽やかに、時には笑みをほころばせながら読み進める自分がいた。
しかし、読み終えた時には、「まったく理解不能」という感情だけが読者に残るはずである。
それはもちろん、この作品の良し悪しではない。
これは、狂気を持ち合わせない読者であれば、感情移入などあり得ない作品なのだ。
あなたはどうだろうか。
この作品を読んで、少しでも共感する自分がいたら要注意。
ちなみに私は……。
いや、これは自分自身の胸に秘めておこうと思う。
心笑亭 杉の
12/09/29 07:52

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