信ちゃんへ。


どうか私のこの想いが


重荷になりませんように。


あなたを愛し続けると


私が勝手に決めただけなのだから…


けれどきっともう


あなたには会えない。


それならばいっそのこと


あなたとの未来も


重ね合わせる時間も


希望に満ちた夢も


「愛してる」、その続きも


全てこの海の泡のように


消えてしまえばいいのに…





ナツへ。


俺たちの想いは


決して消えたりはしない。


この愛がいかに本物だったか、


どれほど優しいものだったか、


必ず形にしてみせる。


俺の中に、おまえの声も瞳も


ずっと生きている。


渇くことのないこの想いを、


「愛してる」、その続きを


一生をかけて


おまえに捧げる。


想い出の星が降る


この場所で…





図らずも罪を犯し

服役することになった信太郎と、

彼を想いながら一途に待つ夏海。

けれど、彼女に残された時間は

あまりにも短くて…


「ふたり。Triangle Loveの果てに」に登場する天宮信太郎の若かりし頃の物語です。

「はぐれ雲。」に出てきた「あの人たち」も少しですが登場します。

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